もっけてる???
おばんです!!!
『スーツ農家』の齋藤聖人です!
連日続いております稲刈り2014ですが、今日明日といよいよ「コシヒカリ」という品種の刈取りをスタートしました!!!
恐らく日本一有名な品種のコシヒカリさん。
実は稲作会でもある特性があることで有名でして、それがなんなのかといいますと…
この写真をみてお気づきになりますでしょうか??
上の写真はコシヒカリさんの圃場なのですが…なんと稲さんが倒れてしまっているではありませんか!!!
あちゃーやっちまってるなー!!!
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は想定内のことなのです。
というのも、実はコシヒカリさんは他の品種よりも「倒れやすい」品種なのです。
何故に倒れやすいのか??
それは、コシヒカリさんが他の品種よりも「草丈が長くなりやすい」という特性をもっているからです!
勿論、だから必ず倒れるという訳ではなく、田んぼの土壌条件や植える本数、更にその後の管理などによっては倒れない場合もありますが、多くの場合倒れない時は実があまりなっていないことが多いです。
ちなみに家福来ファームで一番の作付面積がある「はえぬき」という品種は倒れにくい品種でして、この品種と同じ反収を目指そうと思うと、必ずと言っていいほどコシヒカリさんは倒れてしまいます。
この倒れるという現象、昔々は農家さんの間では「恥ずべきこと」とされていました。
それは「収量を上げようと欲張った結果」とされていたからです。
今日ではそれぞれの品種特性が明確になり、コシヒカリさんを倒してしまうことは特に恥ずかしいことではなくなりましたが、それでも流石に倒れにくい品種なのに倒してしまった場合は…今でも色々と言われてしまう場合があります。
とはいっても…やっぱり倒れさせたくない!!!
でも、収量も獲りたい!!!
そんな考えから生まれたのが、「倒伏軽減剤」というお薬です。
このお薬を使う事で、収量を減少させることなく、倒れにくくなるというまさに夢のようなお話が実現するのです!
そのため現在では、コシヒカリを栽培している農家さんの間ではだいぶ普及してきています。
では一体なぜに家福来ファームでは使用しないのか??
それは倒伏軽減剤の効果にありまして、実は倒伏軽減剤というのは簡単にいうと「稲の成長を強制的に縮めてしまう」ことで倒れにくくする作用があるからなのです。
家福来ファームでは、農薬を「お医者さんからのお薬」という考えの基適正使用しています。
だからこそ…
「稲さんが折角大きくなろうとしているのに、わざわざそれを止めてしまう」
倒伏軽減剤はそんな風に思えてしまうので、昔からずっと使ってきませんでした。
だからこの時期になるとじいちゃん大先生がばあちゃんと共に「今年ももっけってだが??」と僕に聞きます。
「もっける」というのはこのあたりの方言らしく、「倒れる」という意味だそうです。
とはいえ、勿論倒伏することは必ずしもいい結果には繋がらないことがあります。
稲が倒れる場合大きく分けて何種類かあるのですが、中でも稲穂自体が地面に着いてしまい、ずっとジメジメじてしまうとどうしてもその部分が腐ってしまったりすることがあり、そうなると折角大事に育ててもおいしいお米にならなくなってしまいます。
また、倒れてしまうとどうしても稲刈りが大変になるのは皆さんもお分かりかと思います。
なので!!!
今日は「倒伏モード」にレバーを入れて刈取りGOです!!!
そして更に、農家の方はご存知かもしれませんが倒伏した圃場を刈り取る場合はこんな風に田んぼの真ん中から左右へと進めていきます!!!
普段はグルグルと外周をひたすら回るのですが、倒れた方向などによってはこの刈り方のほうが綺麗に刈ることができるのです!
とはいえ、倒れた稲さんの刈取りは普段の1,5倍は時間がかかってしまいました。。。
ですが、夕方暗くなる前になんとか今日の分は終了!
しかも籾さんの量は去年よりも増!!!
これも元気に大きく育って欲しいと愛情を込めて願った結果かなと思います!
肝心なのは味ですが、きっとおいしいこと間違いなしです!!!
それにしてもこのコンテナの籾さんの量。。。
これを無事に家まで運ぶのがまた難しいんです!
今日は今季最大の量だったので、流石に父ちゃん師匠にバトンタッチしました。。。
流石は大先輩!
全然落とすことなくしっかり乾燥機さんにバトンタッチして、本日は作業終了!!!
明日もこの調子で無事に刈取完了を目指して頑張ります!
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました!!!
それでは次回つづく!です!
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