いよいよ種子消毒開始!!!
先日の種子を入れる袋の選別!から数日経過しましていよいよ本日、種子消毒がスタートしました!
はて種子消毒とはなんぞや??
と思われた方、簡単に説明しますと……この種子達ががこれから無事に稲に成長していくまでにで様々な困難が待ち構えているのです!
具体的には稲よりも大きく育つがしかしお米は一切とれない『ばか苗』が発生する病気や、苗が急に枯れてしまう病気などその他にも幾度もの試練があります。
そんな病気にならないような言わばお米の種の予防接種のような感じの作業になります。
その予防接種には二通りの方法があります。
一つは『温湯消毒』といって農薬を使わずにお湯につけて消毒する方法で、農薬を使わないので環境にも配慮でき、消費者の方からしてみても安心で安全な方法と言えます。
もう一つは『農薬消毒』で、こちらは農薬製造会社が種子消毒用に製造した農薬を用いて行う方法です。
そして齋藤家では後者の『農薬消毒』の方法で行っています。
ここで少々長くなってしまいますが、どうしても伝えたい齋藤家の農薬使用についての想いを書かせて下さい。
環境問題や食の安全が再度問われている昨今、消費者の方々において『農薬』というフレーズはとても敏感に反応されることと思います。正直僕自身このブログでわざわざ農薬使ってますと載せて大丈夫だろうかと少々不安に思うところもありました。
無農薬栽培や有機肥料を使った水稲農業、安心安全でクリーンなお米は環境にもとても優しく、消費者様においても安心で安全な事は言うまでもなく、現代の世で求められているニーズであることも事実です。
そして齋藤家で使っている農薬に関しても書面上は毒性なしと記載ありますが、何らかの形で農薬が環境に影響を及ぼすおそれがあることも残念ながら事実です。
僕としても、環境はできるかぎり壊したくないし、お米を食べるすべての消費者の方々に安心と安全をお届けしたいと思っています。
ではなぜ齋藤家は農薬を使用して稲作を行っているのか?
無農薬栽培というのはとても響きの良い言葉ですが、栽培にはとてつもない手間と時間がコストとしてかかってしまい、その分どうしても価格も割高になってしまいます。
また、農薬使用の田にくらべ収量も格段に違い、不作になってしまった場合のリスクはとても大きなものとなります。
さらに、自分一人がよくても近隣の農家さんの農地に病気をうつしてしまう可能性や、雑草の取りきれなかった共有あぜ道があったりすると、周りの生産者の方々にご迷惑をかけてしまうこともあります。
そして今現在齋藤家は働きながら稲作を行う兼業農家です。
これらのことから、現段階では無農薬栽培を行う条件がクリア出来ない状況下にあると言えます。
また、現在齋藤家で栽培しているお米の大部分は農協さんに出荷させていただいております。
そして齋藤家が無農薬栽培を行わない最大の理由。
それは、『必ずしも農薬を使わないから安心安全ではなく、ちゃんと考えて使うべき所は上手に使い、適正な価格で一人でも多くの家庭においしいお米をお届けしたい。』という想いがあるからです。
それは僕も父も共通の想いとしてもっています。
そして僕自身、生まれてから24年ほぼ毎日自家製米を食べてきましたが、自信をもって家のお米を消費者の方々におすすめできると思っています。
ですので将来的に変わっていく可能性もありえますが、齋藤家では今後も農薬と上手に付き合いながらお米を作らせていただくことになります。
とだいぶ長く語らせていただき申し訳ありませんが、大事な事ですので、ご理解をお願いします。
ということで話を戻しますと!
実は説明がまだでしたが齋藤家では現在『はえぬき』、『コシヒカリ』、『ひとめぼれ』、『ヒメノモチ』の四品種のお米を作っています。
理由は収穫時期の違いや収量の違いや栽培しやすさの考慮など様々あります。
ちなみに奥三つの袋が種子20キロ入りで手前の小袋が4キロ入りです。
そしてこちらが初めに必要な道具達です。それでは早速スタートです!!!
まずは先ほどの種子をかごに5キロずつ分けます!
そして先日の袋にオレンジの円形装置をガシャッとはめて、
そこへかごの種子をザザーーーっと流し込みます。
そして袋をもちあげると、なんということでしょう!袋の中に種子がサーーーっと綺麗に入っていくではありませんか!!!
はい!ということで最後に中に品種名を書いた札を入れて口を結びます!
この作業をひたすらに繰り返すこと何時間か。途中品種が変わる際(袋の色で品種が分かれています)は品種が混ざらないよう丁寧に掃除を繰り返しながら行うと、はい完成です!!!
お次は消毒するための水槽の準備です!
ますはこの子供用のプールのようなタンクに水をひたすら貯めます!
400リットル貯めます!笑
ここでいよいよ消毒液の登場です。今年齋藤家では『テクリードC』という消毒液を使うのですが、この斬新なキャラクターやネーミングセンス……どんな方が考えているのかとても興味津々でした!笑
消毒液をプールに200倍に薄めて、なぜかスコップで父は混ぜていました。
そしていよいよ種子達を消毒液の中に沈めていきます。
今年は少々栽培量が増えたため、2回に分けて消毒します。
最後に雨やゴミの侵入などを防ぐためコンパネでふたをします。
あとはこのまま24時間浸しておきます。
ということで一先ず本日の消毒作業はここまでとなります。
今回農薬使用についてなど書いたためとても長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!!!
正直僕自身、これから自分がどのような方法でお米を作っていくことが最善かわからずにいる点も沢山あります。
しかしながら、今後も様々な栽培方法や農薬使用に関しても更にしっかりと考えてお米作りを行って参りますので、皆様宜しくお願い致します。
それでは次回につづく!です!